防音室の扉

開口部の問題

防音室は壁、天井、床、そして出入口である開口部の4点。

もっと大きく分けると防音室と言う「箱」と出入するための「開口部」の二つに分けられます。

音が漏れやすい開口部である扉は防音室にとって重要な建材です。

防音性能

防音と言っても無音になる訳ではありません。

どれくらい外に漏れる音を小さくするかと言うのが防音性能の概念です。

音源から壁や扉を透過する音量を20dB下げるか40dB下げるかで防音する材料や方法が違うことは理解して頂けると思います。

性能が上がるほど価格も上がります。(これは仕方がないことです)

壁、天井、床を防音しても出入口で音が抜けて出ていくのですから出入り口の扉は重要なポイントになります。(扉がないと防音室に出入り出来ませんから)

防音ドアの性能と価格

大建工業の防音ドアを例にとって見てみます。4種類のシリーズがあります

上記は3種類でこれに鉄製の扉が加わり4つのシリーズです。

扉の性能が「遮音性能参考値」で示されていますが、鉄製の扉「SF G45」は低音の125Hz付近の遮音性能が30dBと良い数値を示しています。

鉄扉が一番高いから良い!?

鉄扉が一番高価で「SF G45」は100万円を超えています。

それなら一番良いもの、つまり鉄扉が良いかと言うとそうとも言えません.

例えばフルートの音を防音しようとする場合と、ピアノやドラムスを防音しようとする場合では防音の考え方が異なってくるからです。

結論:防音する「目的」や「環境」を考慮して扉を選ぶ

次回は「目的」や「環境」に応じた選び方を考えて、どれを選択すれば良いかを考察してみたいと思います。

※ 弊社は防音専門会社「幸昭」さんと協力関係にあります

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ローコスト防音室(フルート用)4

今回使った吸音材は?

前回もお話ししたように「安く!」と思い最初は段ボールを使用したのですが、かなりの容積がないと吸音材としての役目を果たさないので、段ボールは断念しました。

何を使ったかと言うとニードルフェルトです。

内装材のカーペット敷の下に敷いて吸音をする材料です。

厚さ1cm幅が90cm長さが20mで1巻です。

厚さが1cmなので二重にしても2cmで効果も出ますので吸音材としても有効です。

前回図面に示した通りの厚さですので、段ボールのようにかさばりません。

市販されている防音室はいくらくらい?

YAMAHAのアビテックスだと0.8畳の床面積でDr-35が58万円。

Dr-40になると83万円です。

これは非常に安い価格であり、部屋に入るもう一つの部屋なので、かなり狭さは否めませんが防音ユニットから漏れた音はその部屋の壁である程度まで減衰します。

では今回の防音室のコストは?

石膏ボードが10枚とニードルフェルトで約1万5千円ほどです。(道具やコーキング剤や金物など雑多な物は除く)

ただし、どこに配置するか、どこが音が抜けやすいかなどを調査する時間と実際に工事をするので2日間費やしました。

本格的に防音をすると何が必要?

本格的に防音室を作る場合何が必要かと言うと

  • 二重サッシ(インプラスなど)
  • 吸音材(防音専門の素材)
  • 遮音材(できれば15mm厚の石膏ボード)
  • 防音用換気扇(密閉した室内の空気を入れ替える)
  • 防音ドア
  • 防音用床材

これらの部材だけで100万円は下らないと思いますし、工事費を加えるとすぐに150や200万円位かかってしまうと思います。

もう少し言えば、ピアノの防音を考えると固体振動も防がなくてはならず、部材だけで200万円になるでしょう。

-35dBからさらに-40dBに-5dBのレベルを望むとコストは増えますがさらに-40dBを-45dBにする、5dB下げる為にはかなりのコストと労力が必要だと言うことを覚えておいた方が良いと思います。

ローコスト防音室のメリット

  • 安さ、これ以外なし

デメリット

  • 綿密に設計されていないので性能は劣る
  • 扉は石膏ボードをフスマを差し込むように抜き差しするので面倒臭い
  • 換気がない
  • エアコンもない(夏は地獄)
  • 防音性能の上限が間仕切り壁に準拠する

結論:自作なら安くできる

何しろ安さを追求した結果の防音室ですので、これから夏になると30分も練習できないかも知れません。

4回に渡って「ローコスト防音室」について説明をしましたが如何でしたか?

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ローコスト防音室(フルート用)

フルートも意外と音量が大きい

私は趣味でフルートを吹くのですが、近所迷惑にならないように普段は貸しスタジオに通っています。

フルートだから音量は小さいから家で吹いても大丈夫じゃない?と金管楽器の人によく言われます。確かにトランペットに及ばないのは分かります。

実際にフルートを練習中に計測すると90dB台、フォルテで吹くと100dBまでになることもありますのでかなりの音量なのです。

ちなみに90dBは地下鉄の車内、100dBは地下鉄構内の騒音レベルです。

練習場所がない

しかし、新型コロナウィルスでの自粛が始まり貸しスタジオも期間限定で閉鎖になってしまいました。

これでは練習する番所がない。何とかならないかな。。。

そこで、簡易的に防音できないかと考えてみました。

一般的に防音室はかなり高価なものです。

ざっと調べるとD-40レベルで約100万円からになります。

YAMAHAのアビテックスの一番リーズナブルなタイプの0.8帖で58万円(運送費、組立費用、消費税は別途)です。(消費税や諸費用を加算すると80万円になります)

簡易的な防音室を作ることに

金額的にもっと安くならないかと考え簡易的な防音の試行を始めます。

もっとも私が目指す防音は木管楽器なので、防音はそれほど難しくはありません。木管楽器なので音量も割と小さめ(トランペットに比べると)で空気振動を遮断すればある程度の効果が出ます。

簡単に防音について説明しますと「固体振動」と「空気振動」の2つに分けられます。

吸音と遮音を兼ね備えれば良いので、このゴールデンウィーク中に実際に工事をしました。

そのローコスト防音室の効果は

防音した部屋の中で吹いています。最大で92dBです。

その隣室である廊下で騒音計で測ったところ最大で50dBまで減衰していました。

この位まで落ちれば何とか練習もできるかな、と思います。

もちろん正式な防音材を用意する方が万全ですがコストを考え飽くまでも簡易にこだわりました。

どうやって防音対策をしたかについては数回にわたって説明します。