THE FLUTE 12月号にローコスト防音室が載りました

簡易的な防音室で楽器の練習をする。

と言う記事が月刊「THE FLUTE」12月号に載ることになりました。

私はアマチュアフルート吹きで、コロナで緊急事態宣言が出された頃、つまり4月頃から街中が静かになり一時的に閉めるお店も多くなりました。

フルートの練習でいつも利用している貸しスタジオが一時閉鎖。

カラオケも一時閉鎖。

アマチュア音楽家は楽器を演奏する場所どころか、練習する場所すらなくなってしまいます。

そこで意を決して、簡単でローコストな防音室を作りそれをブログにアップしました。

防音室と言うからには外に漏れる音を最小限にとどめたい。

窓を塞ぎ、扉を塞ぎ、換気口も塞ぐと酸素不足になるのです。

それでも練習できる環境がある事が嬉しくてしばらく利用しました。

しかし、夏も本番になると冷房のない部屋では酸欠になる前に脱水症状を起こしてしまう危険性があったのと、いつも利用している貸しスタジオが再開したのでそちらを利用することにしました。

お金をかけずに簡単に防音室ができる拙ブログをご覧頂き、アルソ出版さんより寄稿依頼が入ったのです。

そしてそれが「THE FLUTE」なのです。

10月10日に発売されます。

今回の表紙がこれです。

しっかりと特別企画「防音入門」とあります^^;

このような有名紙に投稿できたのは大変名誉なことです。

フルートをやっていらっしゃる方は是非ご覧頂きたいと思いますので、僭越ながら宣伝をさせて頂きます。

また、フルート意外でも木管楽器やヴァイオリン、ヴィオラ などの高音楽器であればお役に立てるのではないかと思っています。

あくまでもローコストで作る「簡易防音室」ですので金管楽器やピアノ、打楽器では防音効果が低いと思います。

アルソ出版さんが私の稚拙な図を綺麗に清書してくれましたので、是非お買い求め頂き参考にして頂ければ幸いです。

ローコスト防音室(フルート用)4

今回使った吸音材は?

前回もお話ししたように「安く!」と思い最初は段ボールを使用したのですが、かなりの容積がないと吸音材としての役目を果たさないので、段ボールは断念しました。

何を使ったかと言うとニードルフェルトです。

内装材のカーペット敷の下に敷いて吸音をする材料です。

厚さ1cm幅が90cm長さが20mで1巻です。

厚さが1cmなので二重にしても2cmで効果も出ますので吸音材としても有効です。

前回図面に示した通りの厚さですので、段ボールのようにかさばりません。

市販されている防音室はいくらくらい?

YAMAHAのアビテックスだと0.8畳の床面積でDr-35が58万円。

Dr-40になると83万円です。

これは非常に安い価格であり、部屋に入るもう一つの部屋なので、かなり狭さは否めませんが防音ユニットから漏れた音はその部屋の壁である程度まで減衰します。

では今回の防音室のコストは?

石膏ボードが10枚とニードルフェルトで約1万5千円ほどです。(道具やコーキング剤や金物など雑多な物は除く)

ただし、どこに配置するか、どこが音が抜けやすいかなどを調査する時間と実際に工事をするので2日間費やしました。

本格的に防音をすると何が必要?

本格的に防音室を作る場合何が必要かと言うと

  • 二重サッシ(インプラスなど)
  • 吸音材(防音専門の素材)
  • 遮音材(できれば15mm厚の石膏ボード)
  • 防音用換気扇(密閉した室内の空気を入れ替える)
  • 防音ドア
  • 防音用床材

これらの部材だけで100万円は下らないと思いますし、工事費を加えるとすぐに150や200万円位かかってしまうと思います。

もう少し言えば、ピアノの防音を考えると固体振動も防がなくてはならず、部材だけで200万円になるでしょう。

-35dBからさらに-40dBに-5dBのレベルを望むとコストは増えますがさらに-40dBを-45dBにする、5dB下げる為にはかなりのコストと労力が必要だと言うことを覚えておいた方が良いと思います。

ローコスト防音室のメリット

  • 安さ、これ以外なし

デメリット

  • 綿密に設計されていないので性能は劣る
  • 扉は石膏ボードをフスマを差し込むように抜き差しするので面倒臭い
  • 換気がない
  • エアコンもない(夏は地獄)
  • 防音性能の上限が間仕切り壁に準拠する

結論:自作なら安くできる

何しろ安さを追求した結果の防音室ですので、これから夏になると30分も練習できないかも知れません。

4回に渡って「ローコスト防音室」について説明をしましたが如何でしたか?

ご質問、お問い合わせがあればお気軽にご連絡ください。

電話:0448611126

メールは mt@kaiketsu-kobo.com

解決工房((有)ユーズ)田辺まで

ローコスト防音室(フルート用)3

第一に防音すべき箇所

肝心な事を言い忘れていました。

防音防音と言ってもどこを防音するのか?

それは開口部です。

開口部とは「窓」「扉」です。窓と扉を防音することにします。

廊下に直接音が伝わやすい箇所を一番の重点に

図を見るとAは直接廊下に音が抜けるところです。

Bは隣の和室を介しその和室の壁で音が減衰するので、それほど重要ではないです。

Aポイントをどう処理するかですが、以下のようにしました。(断面図)

空気振動を止める

  • 防音室側に吸音材を2重張り
  • 廊下側に石膏ボード9.5mmと12.5mmの二重張り
  • その間には既存の扉
  • 扉と扉枠の間にはコーキング処理をして隙間を埋める

楽器の音を吸音材で吸音し、小さくなった音を外に漏らさないようにコーキングで隙間を埋め、遮音材で止めると言う構造にしました。

次に音を止めたいのはB

一方襖(ふすま)から隣室を通って廊下に抜けるケースでは和室1室の空間を通って壁や扉で音量が減衰して廊下へと伝わるので、Bでは音漏れの状況が違います。

2番目に止めたいのはBなので、②の襖の開口部を防音します。

ここでは石膏ボード12.5mmを主な遮音材にし、中に吸音材を挟み込み防音室側に9.5mmの石膏ボードを配置しました。

同じように③と④のまども同様にしました。

結果

最大値90dBを最大値50dBまで下げることが出来ましたので結果-40dBを達成しました。

次回、吸音材は何を使ったか、価格、そして、ないと困る装備品などをお知らせします。