分電盤を移動したい【特殊な電気工事】
電気のブレーカーや漏電遮断器が組み込まれている分電盤。
部屋の間仕切を変えるので分電盤を移動しなければならない場合があります。
部屋の中の電気工事はこの分電盤で電気を遮断して工事を行いますが、分電盤を移動する時は分電盤よりさらに電線側に近い太い電線の方で遮断しなければなりません。
分電盤の移動は出来るか?
物理的には分電盤の移動は出来ます。
しかし壁や天井を壊さないと工事自体出来ません。
また電線とつながっている線が短い場合は電線から新規の電線を通す必要があります。
以上の理由から簡単に移動出来るか、と言うとそうでもありません。
下は分電盤移動前の状況です。

分電盤移動工事(前)
壁を解体し、天井も解体していますので、電線の長さや絡みをほどいて4m位離れた位置に移動させた例です。

分電盤移動工事(後)
分電盤の移動は専門でないと無理
家庭内での電気工事をする場合は分電盤でブレーカーを切ればスイッチでもコンセントでも交換工事や延長工事は出来ます。
分電盤を移動するには分電盤より電信柱に近い位置で電気を遮断しなければなりません。
ビル全体で停電させ場合は良いのですが、そのままの高電圧が流れたまま工事をするケースはかなり危険な工事になります。
分電盤の移動が必要な工事
- リノベーションの時
- 新たに電力を増やす時
- ビルの大規模改修の時
一般的には分電盤の移動工事は必要ないと思いますが、リノベーションなどの場合、間取りを変える場合は分電盤の移設が必要になります。
今の電力では賄いきれない時は新たに電力会社に申請して契約電力を増やさなくてはなりませんが、敷地内の電気工事は電力会社はしてくれませんので我々のような業者が行わなくてはなりません。
ビルの大規模改修などは用途によるので一概に言えませんが必要な場合もあると思います。
分電盤の交換
分電盤は20年以上経過している家庭は出来れば新しく交換をお勧めします。
世の中のお宅では建築当初から替えたことがないと言うお宅が殆どだと思います。
確かにあまり気にも留めていない箇所だと思います。
職業柄かとは思いますが、20年以上経過していたら、電気屋さんに依頼してネジの増し締めなどをしてもらった方が良いと思います。
もちろん交換した方が良いのですが・・・
電線の接触部分が緩んでいると火花が出る事があります(最悪火事になる事も)ので、十分ご注意ください。
分電盤近くで焦げ臭いとか変なにおいがするなどがある場合は特にご注意ください。